名古屋めしの代表格である「ひつまぶし」は、お櫃に入ったご飯の上にたっぷりの鰻が敷き詰められた料理です。一杯目は普通の鰻丼として食べ、二杯目はネギやわさびなどの薬味と一緒に食べ、三杯目はお茶漬けにして食べた後、最も気に入った食べ方で締め括るのが流儀とされています。ふっくらとした鰻の味わいだけでなく、パリっとした香ばしい皮の食感を楽しめるのもひつまぶしならではの魅力。名古屋発祥の料理とあって、市内には老舗の名店から新進気鋭の個性派まで、ひつまぶしを提供するお店が盛り沢山ですから、気になるお店を見つけてみて下さい。
名古屋のご当地グルメ「ひつまぶし」についてのコラム
ひつまぶしってどんなもの?食べ方は?
「ひつまぶし」と言えば、ふっくらと焼いたうなぎのひつまぶしを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。ひつまぶしは、香ばしく焼いた香りに、外はカリカリ中はフワフワの食感がたまらない、名古屋の定番のご当地グルメです。ひつまぶしとは、焼いたうなぎの蒲焼きを細かく刻んで、おひつに入れたごはんの上に乗せた料理のことを指します。「おひつに入れてまぶす」ということから、ひつまぶしという言葉が生まれたと言われています。
それぞれのお店によっておすすめの食べ方は異なりますが、一般的には3回に分けてそれぞれの味の変化を楽しみます。1膳目は、器に盛り付けてそのままのひつまぶしをいただきます。次に2膳目は、盛り付けたひつまぶしの上に海苔、ねぎ、わさびなどの薬味を乗せていただきます。最後に3膳目は、2膳目の薬味を乗せたひつまぶしをお茶漬けにしていただきます。このお茶漬けは、お出汁で作るお店とお茶で作るお店があるそうです。
ひつまぶしの小話
今では名古屋のご当地グルメとして定着している「ひつまぶし」。ひつまぶしの発祥は諸説ありますが、その中の2つのお話をご紹介します。1つは、料理屋さんのまかないとして生まれたという説です。蒲焼きとしては商品で出せないような、小さいものだったり質の良くないうなぎを細かく刻み、ごはんに混ぜてお茶漬けにしたことが始まりだと言われています。もう1つは、出前でとった鰻丼を、何人かで分けて食べる際には蒲焼きでは食べにくく、均等に分けにくいことからうなぎを細かく刻んだという説があります。
うなぎの他にもこんなひつまぶしが!
名古屋のご当地グルメではうなぎのひつまぶしが有名ですが、うなぎの他にも変わり種のひつまぶしが存在します。例えば、牛肉のひつまぶしです。甘辛く炒めた牛肉を、まずはあつあつのごはんに乗せてそのままいただきます。うなぎのひつまぶしと同様に、薬味を乗せてお茶漬けにすると、お肉の旨みを最後まで余すことなくたっぷりと味わえます。その他には、えびのひつまぶしです。カリッと揚げたえびをごはんに乗せて天丼風に食べた後に、お出汁をかけていただきます。サクサクのえびと優しい味のお出汁のバランスが絶妙で、こちらのひつまぶしもおすすめです。